『 えーそれでは次に新入生挨拶。 』
教頭がマイクを口に付けながら、
小さな声で話す。
ああ…。
等々来てしまった。
あたしが話す時を…。
そう思うとさっきまでの表情が
硬くなった気がする。
『 篠田実來さん、お願いします。 』
「 はっはい!! 」
緊張を紛らわす為に
出来るだけ大きな声で返事をした。
返事をするとスタスタとステージ上に
上がりペコっと礼をした。
ふう…。
頑張れ、あたし!
だけど…何か…
頭がくらくらする…。
挨拶をする前にあたしは、
『 篠田さん!? 』
意識が無くなった ――――