外に出ると、
海の塩っぽい匂いと、
煙の苦い匂いがする。
外ではB組がバーベキューをしていたせいで、
辺りは煙で包まれた。
「 あっあそこに那智君居るよ! 」
あややんが少し興奮気味な表情で、
那智を指差す。
「 はいはい。
じゃああたし少しだけ那智の所
行って来るね。 」
「 いってらっしゃい! 」
ポンと優しくあたしの背中を押すあややん。
あたしはそんなあややんが、
大好きだ。
にこっとあややんに笑みを見せ、
那智が居る方向へ駆けて行った。
すると、
那智はお肉にかぶり付きながら、
「 実來!! 」
と手を振って来た。