「 おはよー那智!! 」


 
 深呼吸を一回止め、那智の方に



 視線を向けた。



 「 お前今日は早いな。 」



 「 キャンプだし? 」


  
 横目でにやりと微笑むと、



 那智はぷっと笑った。



 「 んじゃ俺部活だから。 」



 自転車に跨ると、あたしに手を振り、



 学校へ向かって自転車を漕いで行った。



 「 頑張ってね…ていうかあたしも行く! 」



 あたしも自転車に跨り、



 那智の後を追いかけて行った。



 

 校門を潜り自転車小屋に着くと、



 鍵を抜いてリュックのポケットに、



 突っ込んだ。



 「 じゃあね、那智!! 」



 「 おう。 」



 那智は陸上の朝練でグラウンドへ、



 帰宅部のあたしは教室へと向かった。