遙か昔、この国には人間達を恐怖に陥れた妖が居た。

巨大な蛇の姿をした八本首の妖…それが八叉の大蛇の容姿だった。

人間達の村を襲い、作物を食い荒らし、若い女を人柱として差し出さなければ村人達を一人残さず食らったらしい。


そんな人間達を救ったのは一人の神だった。

その名は「スサノオノミコト」


彼は人間のフリをして神界から持ってきた特殊な酒を大蛇に与えた。

油断した大蛇は酔っぱらって寝てしまい、その隙にスサノオの持つ草薙の剣によって首をはねられたと言われている。


しかし大蛇に人間との間に出来た子供が居たという事は、晴明には初耳の話だった…。