透が晴明に近づいて様子を伺っていると、祭壇に灯された火に向かって晴明が何かを呟く声が聞こえてきた。
「…これは厄介な相手かもしれぬ…。
場所は丹波の国、大江山。ここのすぐ近くではないか。」
眉根を寄せて厳しい表情をした晴明は、懐から二枚の呪符を取り出すと開けた場所に向かって放った。
「我が呼びかけに応えよ!前鬼!後鬼!」
その声に応じるように呪符が光り輝くと、そこには透の知る姿とは全く別の鬼達が居た!
着ている衣服は彩音達が呼び出した鬼と同じ物だったが、アレほど巨体で荒々しい姿ではなく、かなり人型に近い鬼達であった。
赤い髪を逆立てた気の強そうな男と、流れるような青い髪の冷たい瞳を持つ男…。
これが同じ前鬼と後鬼とは透には信じられなかった。
「…これは厄介な相手かもしれぬ…。
場所は丹波の国、大江山。ここのすぐ近くではないか。」
眉根を寄せて厳しい表情をした晴明は、懐から二枚の呪符を取り出すと開けた場所に向かって放った。
「我が呼びかけに応えよ!前鬼!後鬼!」
その声に応じるように呪符が光り輝くと、そこには透の知る姿とは全く別の鬼達が居た!
着ている衣服は彩音達が呼び出した鬼と同じ物だったが、アレほど巨体で荒々しい姿ではなく、かなり人型に近い鬼達であった。
赤い髪を逆立てた気の強そうな男と、流れるような青い髪の冷たい瞳を持つ男…。
これが同じ前鬼と後鬼とは透には信じられなかった。