「え?お兄さんナンパ?悪いけど興味ないわ。」

あっさりと気のない素振りの女の子にひるむことなく、幹矢は笑いながら続けた。


「ナンパ?違う違う!そんなんじゃないよ。
僕もかき氷食べようかなと思って来たら、君たちが美味しそうに食べてるの見つけたから。
…良かったらかき氷食べる間だけでも話出来たらなって思ったのさ!ダメかな?」


あくまでさわやかに笑いかける幹矢に、女の子達は「そのくらいならいいわよ。」と答えてくれた。


「やったね!決まり!じゃあ少し待っててね。かき氷買ってくるから。」

そう言って陽気に幹矢が振り返った時、彼が最も聞きたくない声が聞こえた…。


ゎぁーーかぁーーー!


「な…まさか…!?」


わあーーかあーー!


声が聞こえてくる方を見た幹矢は絶望感に打ちひしがれた。


「ぜ…ぜん…じろう…。」