一方その頃幹矢達はさわやかな笑顔でナンパに精を出していた。


「やぁ君達、二人で来たの?俺達もちょうど二人なんだ!良かったら一緒に…って、ああ…。」


「…また駄目だったねぇ。やっぱり沙綺のやり方は直球すぎるよ。」


…実は何組にも声をかけていたのだが、未だに一度も成功していない二人だった…。

地面にひざをついてガックリとうなだれる沙綺の肩に手を置いて、幹矢はキラリと白い歯を輝かせた。


「まぁ、僕に任せときな!」


「兄貴ぃー!」


そう言ってゆっくりと立ち上がった幹矢は、出店の前でかき氷を食べてる女の子の所へ向かった。


「いやぁ暑いなぁ!そう思わないかい?…お?美味しそうなの食べてるねー。やっぱり夏はかき氷だよね!」