少し顔を赤らめて海の方を向いた透を見て、忍はニヤリと笑った。


「あらら?アンタもしかして照れてるの?私達もまんざらじゃないでしょ?あはは。」


楽しそうに笑う忍に何と返したらいいか戸惑っていると、辺りをキョロキョロ見回していた月読が話しかけてきた。


「小僧、沙綺と幹矢はどこに行ったのだ?」


「さぁな、輝くような笑顔でどっか行ったよ。」


素っ気なく言い放った言葉に、忍はピンと来た様子で腰に手を当てた。


「絶対ナンパね!!何よ、こんなに可愛い女の子達放っといてさ!」


ツンツンしだした忍をなだめるように彩音が忍の手を引いた。


「まぁまぁしーちゃん怒らない!せっかく来たんだから海に入ろう!
お姉ちゃんも波打ち際まで行こうよ。」


そう言って彩音達は波打ち際まで走っていった。

そんな様子を微笑ましく眺めながら、透はシートに横になった。