幹矢の隣に腰を下ろした沙綺は、浜辺で遊ぶ女の子達を眩しそうに見つめながら続けた。


「男が海に来たら、楽しみって何だと思います?」


「なっはっはっ!そんなの聞くまでも無いじゃないか。水着の女の子を眺めることさ!」


その答えに沙綺は目を輝かせて幹矢を見た。


「そうっすよねぇ!でも眺めてるだけなんてつまんなくないすか!?
そんな子達と仲良く話せたりしたら素敵と思いません?」


「沙綺…君は僕にナンパしようと誘っているのかな?」


やたらと張り切る沙綺に向かって、幹矢はキリッとした表情で問いかけた。

沙綺は意外な反応に少し驚きながらもコクコクと頷き返した。


「やっぱ…駄目っすよねぇ?」