その問いかけに御影は腕を組んだまま微笑み返した。


「ああ、問題無いよ。…それよりも沙綺達の方が精神的に疲れてるんじゃないかって心配してたんだ。」


「俺達はそんなに疲れてないっすよ。なんだかんだ言って皆入院してましたし。」


沙綺は明るくそう答えると皆の顔を見回した。

一同明るい顔をしていたのだが、逆に白蓮には気丈に振る舞っているように感じられた。

十代から二十代前半の若者達が、自分達の遊びたい事も出来ずに使命を果たしている…。

そう考える度に白蓮の胸は苦しくなるのだった。


「…そうだねぇ、普通の学生さん達ならもう夏休みだねぇ…。
…良い機会だから貴方達にも暇をあげましょう。
海にでも行ってきなさいな。」


白蓮はにっこり笑ってそう言った。