前方を飛行する風神に追いついた雷神は、主の言葉について問いかけた。


「ねぇ風神、さっき鵺の尻拭いさせるとか言ってたじゃん?何の事か知ってる?」


風神は顔だけ横に向けて心当たりを探した。


「あ〜?知らねえ。」


「そぅ、まぁいっか!尻拭いとかマジダサくない!?超めんどくさい予感〜。」


「テメーはいつもそればっかじゃねーか!たまには気合い入れろや!!」


けだるそうな声を上げる雷神に一喝すると、風神は今は使われていない廃ビルへ入って行った。

主が居る空間へは、どの鏡からでも行ける。
風神と雷神は廃ビルにあった鏡を出入り口に使っていたのだった。


そして二人は鏡の中へと進んで行くと、視界は暗闇に覆われた主の部屋へと変わっていった。