「へ?な、何する気だ?」

呆気にとられて立ち尽くす透達の横をすり抜けるように月読が駆け抜けると、刀をしまうキンッと言う音が響いた。


ゴトンゴトン…パラ…。

「おお!軽くなった!サンキュー月読。」


ギプスが取れて喜ぶ透に沙綺が冷静にツッコんだ。


「…神楽、ズボンまで斬れてるぞ…。」


笑顔を張り付けたまま下に目線をやった透は、ずり落ちたズボンを慌てて引き上げた。


「はぁ、そんなに慌てなくても誰も気にしないわよ…ひよこ柄パンツ君。」


忍はそう言いながらも笑いを堪えきれずに腹を抱えて笑った。

その場にいた全員に笑われて、透は穴があったら入りたいという状況を初体験したのだった…。