「あ…あのう…不動さん?ところで、上がってもいいですか?」


透も苦笑いを浮かべたまま幹矢に問いかけた。


「おぉ!ごめんごめん、もちろんだよ。さぁこっちへどうぞ。
琴子、すまないがお茶の準備を頼むよ。」


幹矢は軽く手を挙げて透達にそう言うと、琴子に一つお願いをした。


「あ!これは気付かずに申し訳ありません!すぐにお茶をお持ちしますね。」


琴子は箒を抱えて中へと走って行った。


「琴子、慌てなくていいからね〜、あんまり走ると…あ〜やっぱりコケたか…。」


その忠告もむなしく三人の見ている先で見事に転んだ琴子。
幹矢の様子からすると毎度の事らしい…。


「説明されるまでもなくドジッ子ですね…。」


沙綺の呟きに幹矢は肩を落として頷いた。