晴明はガックリと肩を落とすと前鬼達に別れの言葉をかけた。


「そうか…お前達…その事を知っていたのに黙っていたのだな?すまない。
…お前達と離れる事は無い、これからも共に居る。
言葉が話せる今のうちにありがとうと言わせてくれ。」


晴明はそう言って深々と前鬼達に頭を下げた。


「旦那…頭を上げて下さい。
死ぬわけでは無いのですし、民達が救われるならば文句もありませんよ。私達も望んで選んだ事ですから。」


「そうだぜ!そんな辛気くさい顔するなって。
旦那は胸張って帝の所に行けばいいんだよ!
ほら、シャンとしろって!」


前鬼達は切なそうな晴明を励ますと、二人揃って庭へ出ていった。


「どうしたんだお前達?どこへ行く?」