それからしばらくして…

宴会場には盛大ないびきが響きわたっていた。

残すのは酒呑童子のみ!
葉明達一行は彼が気分良く飲めるように舞を披露したり、彼を誉めて上機嫌になるように努めた。

そして…。


『うぃ〜、ちっと飲み過ぎちまったなあ。
今夜はなかなか美味い酒が飲めた!これからも頼むぜ人間。
そういえば名を聞いて無かったな、何と言う?』

酒呑童子は軽く葉明を指差しながら問いかけた。


「俺の名前は神楽葉明といいます。」


『神楽…どこかで聞いた事がある名前だな…はて?』


「き…気のせいですよ!それよりも酒呑童子様は聞く所によると、あの神話の大妖怪八叉の大蛇の御子息だとか?」

葉明は酔ってぐらぐらしてる今しか聞く機会が無いと感じ、質問してみたのだった。