「お前女の姿をしているが人間ではないな?妖が私に何の用だ!」


晴明は飛び起きると素早く呪符を構えた。しかし玉藻と名乗る妖は全く動じることなくその場に座っていた。


「貴方は霊幻導師なの?こんな小さい島国にも大陸と同じ様な能力者が居るのね。」


「私は陰陽師安倍晴明、霊幻導師など聞いた事も無いわ!
…お前はこの国の妖ではないのか!?」


晴明は異国の妖が何故ここに居るのか見当がつかなかった。

玉藻はニコニコと笑いながら髪をサラリと掻き上げた。


「ん〜、大陸で遊ぶの飽きたからこっちに来たのよ。
そしたら珍しく高い霊圧の人間が居たからつまみ食いしようかなぁって…ダメ?」