「まぁまぁそう荒れないで下さい。私達がやるよりは望みがあると思ったんですから。
晴明殿も賛成して下さったではないですか。」


どんよりと影を背負ってトボトボ歩く葉明を頼光達は必死に励ました。


「こんな事なら晴明と占術やるの交代しとくべきだったぜ…。
…あいつ絶対楽しんでやがった。真面目そうな顔しても目が笑ってたの見逃さなかったぞ!
あぁー!話してる内に腹立ってきた!鬼退治したらぶっ飛ばしてやる!」

頼光達の励ましは全く無視して葉明は独りでテンションを上げて燃えた。


頼光達はやれやれといった様子で、いつもの事だと目を合わせた。


そんな様子で鬼達に対する恐怖を誤魔化しながら彼等は半日歩き通した。