翌日、帝から正式な勅令を受けた葉明達は準備を整えて出発した。
昨日の晩に頼光は渡辺綱達四天王を呼び寄せると、晴明の陰陽術によって刀を妖退治用に霊力を付与してもらっていた。
その間に葉明は米や家畜の山羊、そして毒酒を混ぜる酒樽の準備を行った。
いつ鬼達に見つけられるかわからない道中も、彼等はわざと薄汚れた格好の村人に扮し、極力歩き方にも気を使って身分がバレないように心がけていたのだった。
「…大江山には日暮れまでには辿り着けるでしょう。」
葉明の横を歩く頼光は暑い日差しに汗を流しながらそう呟いた。
ここ何日も雨が降っていないため道はカラカラに乾燥し、農民達は農作物の不作を余儀なくされていた。
「鬼達は傷んだ肉は食わないからって…この不作な時期に山羊を二頭も連れて行かなきゃいけないなんてな。」
葉明は荷台に載せられた山羊を惜しそうに見つめた。
昨日の晩に頼光は渡辺綱達四天王を呼び寄せると、晴明の陰陽術によって刀を妖退治用に霊力を付与してもらっていた。
その間に葉明は米や家畜の山羊、そして毒酒を混ぜる酒樽の準備を行った。
いつ鬼達に見つけられるかわからない道中も、彼等はわざと薄汚れた格好の村人に扮し、極力歩き方にも気を使って身分がバレないように心がけていたのだった。
「…大江山には日暮れまでには辿り着けるでしょう。」
葉明の横を歩く頼光は暑い日差しに汗を流しながらそう呟いた。
ここ何日も雨が降っていないため道はカラカラに乾燥し、農民達は農作物の不作を余儀なくされていた。
「鬼達は傷んだ肉は食わないからって…この不作な時期に山羊を二頭も連れて行かなきゃいけないなんてな。」
葉明は荷台に載せられた山羊を惜しそうに見つめた。