帝に一礼した後頭を上げた晴明は、自分が見た事実と、前鬼達が語った内容を一つ残さず報告した。


鬼達の居場所と数。
親玉の酒呑童子と八叉の大蛇の関連。
そして鬼達の力の源であるという事を…。


それを聞いた一同は眉間にシワを寄せて黙り込んだ。


…しばらくたった後に話を切り出したのは葉明だった。


「…なぁ晴明、それじゃ酒呑童子だけ倒してしまえば鬼達は弱るって事だよな?」


身を乗り出して聞いてきたよ葉明に向かって晴明は頷き返した。


「やってみなければわからないが、その価値はある作戦だと思う。
…しかし、良い策はあるのか?一筋縄では行かんぞ?」


「ああ、わかってるさ!その件については先程話し合ったばかりだ。
俺がばっちりハメてきてやるよ!」


張り切って胸を叩いた葉明を不思議そうに見つめると、晴明はボソリと呟いた。