(おかしい……)


ズキュ―ン
ズキュ―ン―――


(やっぱり……
俺を狙っていない。)


『成宮~!!いるんだろ!』

倉庫に囲まれたこの場所はやけに
声が響く。


(どこにいる?

上か?




倉庫の上に3人…下に2人

積み上げられたコンテナの上にあいつが
いた。その横にさらに2人。

太陽の光が眩しく直視できない。


『相変わらずやることえげつねぇ~
なぁ!』


「お前はしばらく見ない間に甘くなった
ものだな。」

『ねぇ?何で俺撃たないのぉ~?

俺がでる時、研究室のデータ処分した

から俺のデータ残ってないんだぁ。』

カチャッ―――

俺は自分の頭に銃口を突きつけた。

『皆に手出さないでくれる。脳みそ
フッ飛ばしちゃうよ~。』

「RENやめろ!」

俺の側に駆け寄ろうとする櫂に向かって

ズキュ―ン―――

足元に威嚇射撃。

俺は銃を持つ手に力を込め

『俺の脳みそ後で拾い…
「やめろ!!!」
成宮の声だった。

「1日待ってやる。明日のこの時間までに
会社に来い。もしこなかったら10人だ。

来たらたっぷり可愛がってやる。」

と不敵な笑みを浮かべる。


(くそじじぃ……)