真っ赤なはずの夕日がモノクロにしか見えなかった。

自然と涙がサクラの頬をつたった。

トレーニングをしていた社員達が話していたこと…


『第9部署が部長以下全員、社から独立した。』


夢への道がいきなり途絶えてしまった…

「…置いてかないでって…言ったのに……」


前に勤めていた地方にやってきた第9部署。

闇の組織のその中で、特に異才を放つその部署の、救護要員に抜擢され、数週間で心を奪われた。

必ず出世して、第9部署に入ってみせる。
そう言って本社にやって来たのに…