待ち合わせ場所は近所の公園。


思ったより早く着いちゃったなあ。


美咲はケータイの時計を眺めた。


まだソラは来ない。



周りには同様に花火大会に行くであろうカップルの姿がちらほらと目についた。



しばらくして公園の入口にソラの姿が見えた。


美咲はほっとする。


「ごめん。待たせたね」


「ううん。大丈夫」



「行こうか」



「うん」



二人は静かに歩きはじめた。




「夏休みは部活忙しいみたいだね」


「ああ。先輩たちが抜けたから…」



「ついにソラ君たちがチームの中心か…」



「ああ。勇太郎がキャプテンになってさ、あいつ張り切りまくり」



「あはは。試合見てみたいな」



美咲は笑った。