「ソラー、元気か?」

「ああ」

空は少し赤くなり、夕焼けが見え始めていた。


部活に行く途中に廊下でソラを見つけた勇太郎。


「ん~、今日もいい天気や。部活日和や」


「部活日和って何だよ」


「そしてデート日和や。んー、練習終わってから今日は愛子とデートやねん。楽しみや~」


ニヤける勇太郎にソラは呆れてため息を吐く。



「アホ面…」


「なんやってー?」


勇太郎はソラの首に手を回す。



廊下には二人(ほとんど勇太郎)の笑い声が響いた。



「お前も早く彼女作りな。大切なものがあることはいいことやで」



「余計なお世話だ…」




「あー!勇ちゃん、ソラ。早く来い!練習始まるぞー!」


部室の窓から二人の姿を見つけた愛子が叫ぶ。


「わ、やべ。愛子が怒っとる。ソラ、走るで」



二人は急いで部室に向かっていった。