その日、何か不安を覚えた。 行為が終わったあと、裕ちゃんは一度もあたしと目を合わせなかったから。 「莉由…」 切ない顔をした裕ちゃんが、口を開いた。 「…なんでもない」 すぐそう言ったけど、 なぜか、ひどく不安を感じたんだ。