「真っ赤になって可愛らしいですわ!アラタ様は」



華鈴さんの言葉にアラタくんは、苦笑い気味に笑っている。



「アラタ様!さぁ早くわたくしに熱い熱い熱い!接吻を下さいな」



「お俺……こいつがすきなんだ!」



そう言って私を指さすと、華鈴さんはわなわなと震えだした。



「ななんですって!?アラタ様は、わたくしの運命のお方なんですのよ!?許せませんわよ」



華鈴さんの迫力に私は、唐沢くんの後ろに隠れた。



「あら!お似合いよ?そこのお方と」



華鈴さんは、一人うんうん頷くと、アラタくんの背中を押し行きましょう?と言言い出した。



だけど、華鈴さんの腕を振り切ってアラタくんは、私の元に戻って来たのだ。



「アラタくん……」



「俺は、カンちゃんが一番好きだから……んっ」



え?



ふわりと私の体を抱き締めて、アラタくんが私の腰に手を回し口元にキスされる。



初めてのキスに私は、目を見開きながらアラタくんの瞑った瞳を見つめた。