お兄ちゃんとも会ったことがあるって事だよね?昔、会ったことがあるの?やっぱり……



私は、全く思い出せないのに。



「カンちゃん?」



私を心配そうに見つめる、アラタくん。


「ううん、なんでもないよ?」



「なら良いんだけど」


アラタくんは、ホッとしたように笑う。眩しい太陽のような笑顔だ。