「ごめんね?お兄ちゃんが」



「別に良いって!カンちゃん」



アラタくんが、ぎゅっと握り締めてくれた手を、お兄ちゃんが二人を引き裂くように剥がす。



「触るな!!」



お兄ちゃんは、そう言ってそっぽを向いた。



そして一人勝手にズンズン歩いて行く。


私と、アラタくんは顔を見渡しプッと吹き出す。



「カンちゃんの兄ちゃん、相変わらずだな」



え?



「相変わらず?」



きょとんとアラタくんを見上げると、頭を掻きながらアラタくんがう~んと唸る。



ますます私は、良く分からなくてアラタくんと一緒に頭を掻いた。



どういう意味なんだろう?アラタくんの言っていた意味って。
お兄ちゃんが、相変わらず?