次の瞬間
私は翔の暖かい腕の中に
引き寄せられていた。


「翔………?」


「あっいきなりごめん!
 でも胸貸した方が
 思いっきり泣けるかな
 って思ってな。」


………温かい……。



「翔…。
 翔はさっき利用しても
 いいって言ってたけど
 私本当に利用するかもよ?」


「桃里なら…いいよ。」




私はより一層
翔の腕の中で涙を流した。