「でも、それ以上俺には何も出来なかった。

綾乃の名前を出すわけにはいかない。

今後も断り続けるつもりだ。

俺には綾乃だけだ・・・。」



そういって、隼人は私を抱きしめた。



「お前の言い訳は?」



「私は・・・何も無い。

酔っ払って起きたらラブホテルにいて・・・。

帰るって言ったら、送ってくっていうから。

悪いから泊めてあげただけ。」



「何もなかったんだな。」



「うん、別々に寝たし。」



「当たり前だ。」



そういって、隼人は頭を軽く拳骨で叩いた。



「もう誰も泊めるなよ。」



「うん。」



「あと・・・あまり酔いすぎるなよ。」



「うん。」