――――――……空羽っ!!
ダメっ
思い出しちゃダメっ……
カシャンッ
手に持ったスプーンを皿の上に落として
ハッ
我にかえる
相変わらず学食の中はガヤガヤガヤガヤ浮かれた空気が漂う
「だから、もう自分を責めないで……な、風羽」
くしゃくしゃっ
テーブル越し てっちゃんは手を伸ばして私の頭をなでた
「………うん」
「じゃ、考えておけよ。一緒に部屋探しに行こうな」
そう言って
てっちゃんは学食を後にした
まだ一緒に暮らすなんて言ってないのに相変わらず強引だな てっちゃん
………空羽
あの日、醒めない悪夢
私は うまく思い出せない
ううん 思い出さないようにしてるだけ………
思い出したら……苦しくて
死んでしまいたくなるから