ふと病室の窓を見る
青い青い高い空
あなたは今も
そこから見ていてくれますか?
空羽
あなたが
私と伊織くんを
出逢わせてくれた
空羽
あなたの おかげで
幸せを見つけたよ
「ほぎゃあ…ほぎゃあ…」
「わ、わ、わ。風羽ちゃん
空、泣いてる」
慌てる伊織くんに
「多分、オムツだよ」
私は空を受け取り
コットに寝かせる
オムツを開けようとすると
「待った!」
伊織くんが止めて
「てっちゃん席外せよ」
「はぁ!?なんでだよ。伊織くん」
「いやらしいな。てっちゃん
空は女の子だぞ!
オムツ替え見たいのかっ」
あ~あ、伊織くんがこんなバカなパパになるなんて……
「ほぎゃあ…ほぎゃあ…」
「もう二人とも、うるさいから出て行って」
私の言葉に
「オレも!?」
伊織くんが哀しそうに言う
「さ、退場、退場」
てっちゃんに肩を抱かれ
うるさい男二人は病室を出た