彼の言葉に
思わず笑みがこぼれた
「あの、風羽ちゃん?
笑うところじゃないと思うんだけど?」
伊織くんが私を横目でにらんだ
私は繋いだ手をギュッと握りしめ
「ん~ん。笑っちゃうよ
だって伊織くん不器用すぎるから」
バツの悪そうにすねた顔した伊織くんに
「だから、これからは
きっちり
私が幸せにしてあげるよ
毎日、毎日
私が幸せにしてあげるよ
伊織くんは
私が一生守ってあげる」
愛しくて
伊織くんが愛しくて
「それってオレすごいカッコわる」
「そんなことないよ
伊織くんは
ただ、こうして私の手を離さないで
私はそれだけで幸せになれる
伊織くんが手を繋いでくれれば
私は幸せだから」