小さな子供がタイムカプセルを埋めるように
大切な伊織くんとの日々を
彼への愛情を
この湖を見つめながら埋めるんだ
てっちゃんは静かにうなずいて
「んじゃ、オレも便乗しちゃおうかなぁ………」
え?
てっちゃんにも 何かあるの?
ほい ほい 彼女 変えるくせに…
すぅ………っと
てっちゃんは息を大きく吸い込んだと思ったら
「空羽―――――っっ!
好きだったぞ――――っ!」
大きな声で叫んで
湖に響き渡り
驚いた小鳥たちが木から一斉にバサバサ~っと飛び立った
私が隣で 呆気にとられてると
「はぁ~、スッキリ」
胸に片手を当てて てっちゃんは ニッと笑った