神聖な儀式
ここから
私と伊織くんは始まった
あの最初で最後に結ばれた夜に別れて多分……ううん絶対に
私と伊織くんの道が再び交差することは ないから
「ここで、伊織くんへの想いを胸に埋葬するんだ」
碧い湖を真っ直ぐ見つめて
終わらせることなど
絶対に出来ない
私は これからも
伊織くんを愛してる
だけど それは未練とかではなくて
ただ純粋に彼を愛してるってだけだった
私は これからも
何気ない日常の中で
彼を想い出し
時には胸を痛めながら
夜を過ごし
それでも 彼が しっかりと
家庭を築き上げてることを
幸せでいることを願うだろう
そのために ここで
自分の胸の中
いつでも掘り起こせる距離に
伊織くんとの日々を埋めるんだ