リビングのソファーにバッグと脱いだロングのニットカーディガンを置く
すぐに和室に入って
仏壇の前に座る
ろうそくに火を灯して
お線香をたてた
空羽の遺影を見上げると
「風羽が来るの久しぶりよね」
リビングのテーブルにティーカップを置きながら言った
お母さんの言葉が聞こえた
だって
私、仏壇って あんまり………
太陽みたいな空羽とこんな茶色の箱が繋がらないんだ
「双子の風羽より、てっちゃんの方が頻繁に空羽のところに来てくれるのに………」
…………え?
てっちゃんが?
私は和室から出て
リビングのソファーに座ったお母さんに
「てっちゃん…来るの?」
お母さんはきょとんと私を見て
「風羽。知らなかった?
てっちゃん、必ず週に一度は空羽に花を持ってくるのよ?」