私の髪をすいてた指が



ゆっくり頬に触れる


ドキドキドキドキドキドキ



もう これ以上
鼓動が早くなったら


心臓 壊れる…………



ゆっくり伊織くんの顔が
近づいて



私は目を閉じた




そっと
本当にそっと触れるだけのキス




少し くすぐったい くらいだった



「………大丈夫?」


小さな声で私に訊いて



「…大丈夫だよ……
すごく嬉しい」



そう答えると



もう一度、伊織くんの唇が私の唇をふさいで



そのまま伊織くんが私に覆い被さる



髪を優しく撫でて



何度も唇を重ねる



ドキドキして


くらくらして


でも嬉しくて


胸から たくさん甘い気持ちが溢れて



彼の背中に腕をまわして
抱きついた