「あ…あのね伊織くん」



ドキドキドキドキ


心臓の音が身体中に響いて
すごく うるさい



もしかしたら伊織くんにも
私の心臓の音が聞こえてる?




「伊織くん。私きっともう平気だと思うんだ」



「…………平気って?」



伊織くんの声は少し掠れてた



「前は怖かったけど今は伊織くんが手を握ってくれたら恋愛モノも観れるようになったし………」



鼓動はどんどん早くなる



顔が熱くなって



頭がくらくらして



自分の気持ちを言うのは
恥ずかしくて



「私…伊織くんが好きだよ
だから………えっと………」



触れたい 触れて欲しい



でも恥ずかしくて



言葉が出て来ない



私が困ってると



そっと
伊織くんの細い指が私の髪に触れた



………ドキン



「オレも風羽ちゃんが好きだ」



きゅ―――――――って
胸が身体中が甘く締め付けられる



好きだ



その言葉が嬉しい


髪に触れる指が愛しい