「はい、どうぞ」



居間でソファーに座って待っていたら



2階に伊音くんを寝かせて茜音さんと伊織くんが戻って来て


苺のタルトと紅茶を出してくれた




「ありがとうございます」




伊織くんは私の隣でコーヒーを飲んでいる




「伊織は甘い物ダメなのよね」



茜音さんがタルトを一口食べて呟いた



「ダメって事はないけど
一口食べたら充分って感じするんだよな」




………ふ~ん
伊織くんは甘い物は食べないんだ



「空羽ちゃんは伊織の彼女?」



ちょうど紅茶を一口飲んだところで



「……ゴホッ…いえ…ゴホッ…」



思い切りむせちゃって



「空羽ちゃん大丈夫?」



伊織くんが
優しく背中をなでてくれた



………ドキンッ!

伊織くんの手が
私の背中にぃ~~~~っ




カァァァァァァァ


一気に顔が熱くなった