にっこり私に笑いかけて
「伊織と伊音がいつもお世話になっております」
軽く頭を下げる
私も慌てて頭を下げる
「初めまして。島本空羽です
こちらこそ、いつもお世話になっております」
私は顔を上げ伊織くんに
「妹さんがいるんだね」
そう訊くと
伊織くんも茜音さんも
一瞬とても目を丸くして
「……ぶはっ」
茜音さんが噴き出して笑った
…………え?
はぁ~って
眉をしかめて伊織くんは深くため息をついてから
「この人、新堂茜音(シンドウアカネ)伊音の母親です」
…………え……えぇっ!?
茜音さんはクックックッと肩を震わせてお腹を抱えて
「そう。私は伊織と伊音の母親です」
うそだっ!
だって……私と全然、歳が変わらないように見える
すっかり言葉をなくした私を
茜音さんはいつまでも面白そうに見つめていた