「お前は、蒼空はどうするつもりなんだ?

あやがこの道を選ぶと言ったら…」


そう言った翔の表情はいつになく真剣で、その瞳は真っ直ぐに俺を捉えていた。


『俺は…』


そう言った一瞬のうちにいろいろな思いが駆け巡る。


『守りたい。アイツの存在も、夢も。
アイツが俺を救ってくれた様に。』



アイツがこの道を選ぶなら、俺は応援する。



迷いがないと言えば嘘になる。



でもどん底で彷徨っていたとき、何度もアイツに救われた。


暗闇から這い上がることすらしなかった俺に絢音ほどの力はないのかもしれない。


口で言うのは簡単でも、実際はそんな簡単なことじゃないだろう。



それでも、どんなことがあっても守りたいと思う気持ちに迷いはなかった。



「今の言葉忘れるなよ。
そんでやばい時は俺らを頼れよ。」


『おう。』