はあ、っとため息をついた。



この1-Bには
「桜井」が二人いる。


1人は「桜井優歌」


もう1人はあたし、
「桜井 恵愛」だ。



絶対、あたしの名前は
読んで貰えないから
とても嫌いだった。



読んで貰えるとしても
一瞬は必ず悩む。



増してや「愛に恵まれる」
なんて、よくまあ両親は
つけたものだ。


なんとなくプレッシャーじゃないか。



ー「えあ」と一発で
読んでくれたのは、
親友の笠井 未波だけだ。




彼女とは高校は一緒だが
クラスは離れた。
未波は1-Aだ。