香織の手をギュッと握って下から覗きながら優しく話した


「香織、どうした?怒らないから言ってごらん」


俯きながら香織はコクコクと頭を縦に振った


「グズッ…え…っと…わたし…」


啓吾は立ち上がり、香織を抱きかかえそのまま椅子に座った

横むきで膝の上に座った香織は驚いて涙目で啓吾の顔を見た

優しい顔で見つめている啓吾に安心した