拝啓

 日頃、私の事を大変ご心配頂いているのが心苦しく、皆さんのご健康とお幸せの為に、そのエネルギーを使って頂きたく、本日はお手紙を差し上げました。

 私が「近い将来滅びてしまう」等と云う事は決して有りませんから、どうぞ
ご安心下さい。

 私も長い間色々な経験をしてきましたが、へこたれた事など有りません。
 最初は、「太陽」と同じ位熱いおもいをし、次には「氷河期」という、信じられない程の寒さも味わいました。

 今の皆さんのように、私の上を我が物顔に歩いていた恐竜達の、あっという間の絶滅も目撃しましたが、私自身はお蔭様で変わりなく過ごしてきました。
  皆さんにとっては生きていく為に酸素が必要ですが、太古には炭酸ガスで生きる生物しかいなかった時もあったのです。

 私を取り巻く環境は、これからも変ると思いますが、もう何10億年も修羅場を潜って生きて来ましたから、全然気にしていません。

 私からすると、まだ短いお付き合いですが、皆さんの将来の方が心配です。

 私の環境が変化し始めたのも、ご自分達の責任と思われてか「地球を守ろう」「地球を救おう」と世界中で運動をされている事も存じております。

 失礼な言い方かも知れませんが、的外れのおせっかい、私の大きさと強さを知らない思い上がりとさえ感じます。