「どうだった?アイツ」

「別に、つまんねー女だったよ」

ソファーにもたれかかっているケイタに抱きついた。

微かな煙草の匂いがした。

この匂いだけが、私の見方。


この大きな家も、大きな部屋も、ソファーもテレビも、親も。

みんなみんな、私の敵。

ケイタだけが私の見方なの。