「アルター良かったねぇ!」


ラリアは気を失っているハマルを抱きかかえて俺の元へ寄ってきた。


「ああ、これで解決だな。」

「…どーこーがー解決だっ!?」


レスが俺たちを睨みながら近づいてくる。


「アルタ!理由もなしに無理矢理キスさせやがって!しかもハマルと!」

「まあまあ。」


ラリアが笑顔でレスを慰めた。


「ラリアちゃんも謀ったなっ!?」

「へ?べ、別に私は…。」


動揺するラリア。


そこへ…


「レスー!」


イアがやってきた。


「何してたの?レスの悲鳴が聞こえたような…。」

「それがよぉ、イア。アルタたち酷いんだぜ!?いきなりさ…」

「レス…。」

「ひっ!?」


レスの耳元で低い声を出す。


「言ったら、どうなるか…。分かってるよな?」

「へ、あ、はい…。分かって…ます…。」


レスは急に大人しくなった。


イアに知られたら後々面倒なことが起こりそうだったので、口止めをしておく。


まぁ、きっと言ったら一番最初にレスがイアの平手打ちを食らわされるだろう。


「え?何?アルタイル君たちが何したって?」

「い、いや…何も…。」


ぶんぶんと頭を振る。


イアは不思議そうにレスを見て首を傾げている。