「ハマル…お前が好きらしい。良かったな。」

「はい?ハマルが?いやいや、有り得ないだろ!?」

「有り得る有り得る。それにハマル、お前とキスしたいらしいし。」

「オイオイオイ…。今何て言った?なんか、マジ有り得ないことが聞こえたんだけど!」

「…気のせいだ。」

「き、気のせいって…!つーか、アルタ怖いよ?怒ってる?」

「…さぁ?」

「うわっ、怒ってる怒ってる!笑顔が怖っ!」


だんだん煩くなってきた。


俺はレスの頭をがっしり掴んで…


「こんなくだらないことに俺を誘ったお前が悪いんだ。それに俺に殴られるよりマシだろ?」

「へ?な、何のこ…んっー!?」


ハマルとキスしたレス。

いや…させたんだけど。


ラリアは小さく口を開けて呆然とその光景を凝視している。


「…毛が…毛が口に入ったー!」


レスは口を手で抑え、青い顔をしている。


一方そんなレスとキスした霊は嬉しそうに、舞い上がっている…。


「きゃあぁぁー…キスしちゃった♪んもうっ!恥ずかしっ!」


照れまくる霊。


恥ずかしいって…。


するとハマルの頭の上からスッーと白いものが出てきた。


メイドの女の形をしているから、きっと霊がハマルから出てきたのだろう。


『やっと成仏できるわー!ありがとねー!あ、そこの赤い彼にもよろしく言っておいてねー!』


そう言って霊は天に昇っていった。


……そういえば霊の名前訊いてなかった…。


どうでもいいが…。