「へぇ、自分で作詞作曲をするんだ。」

「はい、私の思いを形にして、多くの人に伝えたいんです。」


猛は目を開けた。テレビに視線を移す。


「君、バラード歌うんだよね?服装はロックっぽいのに」

「あ、『私らしさを忘れずに』が私のモットーなんで」

女性ミュージシャンが微笑む。

「それでは歌っていただきます、MACHIさんで、『君に愛してると言いたい』です!」

猛がプレゼントした、花のヘアピンが光っていた。