すぐに香織先輩は私の家に来た。
私はイケメンドクターからゲットした携帯電話の番号が書かれた紙を香織先輩に渡した。
「これ・・・・・・渡されたんです。瀬名先生って、そういう人なんじゃないですか?」
今日のイケメンドクターの悲しい表情が私の頭の中でぐるぐる回っていた。
「どういうこと?」
香織先輩は、イケメンドクターの携帯電話番号の書いてある紙をピラピラと顔の前で揺らした。
平常心を保とうとしていたイケメンドクターを思い出す。
香織先輩も必死でいつもの顔を保っていた。
「先輩、瀬名先生のことあきらめた方がいいと思います!!」
イケメンドクターの悲しい表情を忘れるために、雅也さんの顔を思い出していた。
雅也さんの悲しみの方が大きいんだ。
そう言い聞かせて
罪悪感を消そうとしていた。