私が間違っていたのだろうか。


娘の結婚に口を挟むべきじゃなかったのか。




私が強引に結婚話を進めてしまった為に、このような結末を招いてしまったのだろうか。





婚約した由美子と仁ノ介君は、正式に今日婚約破棄した。



婚約してから、なかなか会う機会もなく、話が進まないと言っていたがまさかこんなことになるなんて。




泣き出しそうな顔で謝る仁ノ介君に、私は何も言えなかった。



彼が素晴らしい人間だということは痛いほどわかっているから。


言えない。




私の勝手な判断が、2人を追い詰めてしまったのだと私は自分を責めるしかなかった。