今回の彼氏との別れには、私が飽き性っていうだけじゃなく、ある男性が関係していた。


その男性っていうのは、大好きな香織先輩っていう女性の彼氏。


新入社員としてこの会社に入社して最初に親切にしてくれた先輩で、仕事も恋愛もバリバリこなす素敵な人。


私の憧れの先輩だった。



ある日、香織先輩と居酒屋で飲んでいると、その彼氏がやってきた。


スーツ姿は見慣れているはずなのに……

うちの会社にはいないタイプのちょっと危ない匂いのする男性。



派手なシャツに、真っ黒のネクタイ。



どこかで飲んできたその彼氏は、慣れ慣れしく私に声をかけた。



「いつも俺の女がお世話になってます。ありがとね」



香織先輩の彼氏のイメージを勝手に創り上げていた私は軽くショックを受けていた。




軽そう……


それが第一印象。